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なんばHatchショートレポート(09.09.30)
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いよいよ始まった、美しき毒を秘めた音楽を愛する者たちの集う夕べ=ALI PROJECT TOUR 2009「POISON~毒を食らわば皿まで~」。開演前、初日となる大阪・なんばHatchの楽屋では、片倉・渡辺・杉野の男性陣は本番直前まで談笑にふけり、宝野アリカはギリギリまで衣装のチェックに余念なく、ドラァグ・クイーンのダンサーたちは鏡の前で身繕い。適度な緊張感がありつつも、基本的にアリプロの楽屋はいつも開放的なリラックス・ムードだ。大人の余裕、音楽への自信、美しきものへの信頼、入念な準備への確信を持って、午後6時、いよいよ待ちに待った宴の幕が開いた――。 曲順や舞台セットなどについては、まだツアー中ということでここで明かすことはできない。が、このところの宝野アリカのお気に入りである中国風のモチーフが散りばめられた艶やかなステージだ、というヒントだけは出しておこう。最初の「あいさつMC」で、なぜかアリカ女史は半笑いである。 「大阪のみなさん今晩は、ALI PROJECTです。…出だしでマイクがなくて大騒ぎしまして、調子が狂って、おかしくてしょうがないんです」 ステージにはつきもののライトなトラブルをサラリと乗り越えるのも、百戦錬磨の余裕のなせる技。『POISON』からの曲が次々と歌われる前半~中盤にかけては、グッと重厚に濃密に、『POISON』の世界へと観客をグイグイ引き込んでゆく。今宵は渡辺&杉野のバイオリンが特に素晴らしい。片倉三起也と3人でっっx奏でるインスト曲「discipline」での、圧倒的なパワーと繊細なテクニックとつややかな音色は圧巻だ。ダンサー4人もオープニングから妖しすぎる存在感を見せつけ、「立っているだけで危険な」(by宝野)その姿から目が離せない。「阿芙蓉寝台」を歌う前のMCでは、ちょっぴり危険なこんな発言も。 「なぜか中国ホラーに惹かれるんです。中国ホラーには阿片がつきものですね。やりたいという話ではないですよ?(笑) 私は何も飲まなくてもいつでもハイテンションです。それがアーティストというものです」 今回のツアーで特に注目は、中盤で各会場ごとに違う曲が演奏されること。ここ大阪で選ばれたのは「愛と誠」で、ここから後半にかけてシングルヒットを連発してゆく。普段は静かに聴き入るスタイルのアリプロマニアたちも思わず声をあげ、手拍子をとる。ちょうど1年前の大阪公演よりも、明らかに会場全体の盛り上がり方が増している。一足早く「新曲」も、それに合わせた斬新な衣装もお披露目して、華やかなステージは最高潮に達した。 そしてアンコール。本日3着目の衣装で登場した宝野アリカの、完全無欠の少女貴族ぶりに満員の観客全員からどよめきの声があがった。変幻自在・唯一無二の宝野ファッションを愛でるだけでも、アリプロのコンサートに足を運ぶ価値はある。観客参加型の演出、お揃いの振り付けなど、華やかな要素も毎回のように増えている。ごく普通の少年少女から50代とおぼしき男性まで、あるいはコスプレ系やゴスロリ・ファッションで身を固めた男女まで。アリプロのコンサートは、観客にとって素晴らしき非日常である。 そしてもちろん音楽。高速スウィング・ジャズの「極色一代女」や、地球規模の生命の共存をテーマにした異色のメッセージソング「Animals on the Earth」、往年のテクノポップ的なキャッチーさを持つ「お毒味LADY」など、『POISON』の中でも特に光り輝いていた曲たちがどこでどんなふうに歌われるのか。未体験の方は、まだ間に合うので、ぜひ10月4日のパシフィコ横浜公演で確かめてほしい。 ちなみに終演後の打ち上げは、馴染みの高級焼肉店にて開催。恐るべき厚さと柔らかさを持つ肉とともに今日の疲れを癒し、明日の精力を蓄え、ツアーは名古屋、福岡、そして横浜へと続いてゆく--。
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